2009年11月16日

じぎょーしわけ

こんばんは、みいゆです。
珍しく日をおかずに更新しちゃうぞー。

表記の件について。
いや、なにいってるかわからんぞ。
こんなに論理が破綻している人たちに日本を任せていいのだろうか、それとも本気で日本脱出を考えるか悩ましい。
基礎自然科学は応用の、文字通り礎。戦略的に物事を進めることができるのはごく一部。
でも、礎がないとどうなるか、今まで散々経験してきているはずなのに。
環境問題とかノーベル賞とか公害とか。

ポスドクは生活保護だ、とか、就職から逃げて博士課程に行くんだ、とか、
若手研究者の気持ちを踏みにじる暴言ばかり。
確かにちゃらんぽらんな博士課程学生はたくさん見て来たさ。だけど、そんなんじゃないひとたちもたくさんいるんだぜ。
就職から逃げて大学院へ、は、修士だけ。大部分の博士の学生はすごいプレッシャーと戦ってる。
研究したくて、でもいろんな力の所為でなかなか進まなくて腐りかけながらがんばって、そんなのを知ってる。

ポスドクの人たちにもたくさんお世話になった。
前の研究室にはポスドクが3人(うち1人は他大学から機器を借りにきてただけだけど)いたけど、どの人もすごく優秀だった。
ものすごい不安に押しつぶされそうになりながら、院生の前では何でもないように振る舞いつつ、すごい勢いで実験を進める。
バカな私に手を焼きながら根気よく教えてくれたり、相談に乗ってくれたりした。
ポスドクか優秀な博士がいない研究室では研究ができない。私が2年間で知ったこと。
彼らがいたから私は研究できた。今も、去年も。

彼らがどうして優秀かって、博士課程の人も、ポスドクの人も、それなりの覚悟を持って進んだからだと思う。
ポスドクの人たちはそれに加えて、ポスドクとしていろんなところを渡り歩いて武者修行したからだと思う。
一人前の研究者になるには、きっと、ポスドクとしての期間は必要なんだろうな。

応用自然科学を行うのにも、基礎自然科学は役に立つ。
応用の人が一から全て明らかにしようとすると、応用にたどり着くまでに途方もない歳月がかかる。それが効率的なのかしらね。
先日の事業仕分けでは、「基礎自然科学研究者はいらない」と言われているに等しい。誰か間違っているなら訂正し説明してくれ。酷いにもほどがある。

大学院は勉強するところじゃない、研究するところだ。そして、研究とお金稼ぎはなかなか両立しづらい。
これはアメリカがどうだとかじゃなくて、日本での問題。
集中して研究することでその質はすごく上がるし、速度も速くなる。それを何故分からない。

日本の武器は何だろうと考える。
私は、研究というものがひとつの武器になっていると思っている。
貿易大国の地位も、技術大国の地位も、そろそろ落ち始めている。
でも、いくつかの研究分野では日本は世界と十分戦える。その研究を支えているのが基礎研究だ。

高いものをたてようとするならば、その礎は強く。
高いピラミッドをたてるなら、その裾野は広く。
何故、あんなにも論理性と想像力に欠ける人間しかいないのだろう、霞ヶ関は。

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Posted by みいゆ at 18:44│Comments(2)にっき
この記事へのコメント
それだけの思いがあるのならば、流れに身を任せたままではいけませんね。

現状を理解していない文部科学省は事業仕分け対象事業について意見を求めています。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

何かしら意見を持って、それを一人一人が声にしていかなければ、ほんと「なすがまま」だと思います。
Posted by 匿名希望 at 2009年11月17日 23:43
>匿名希望さん
はじめまして(?)。コメントありがとうございます。

もちろん文科省に対する意見の投書は行いますとも。その前に頭を冷やすのと、何がどのようにいけないのか論理的につめなきゃなぁと思っています。こちらが一方的に熱くなったところで伝わりませんから(笑)

この件は私に直接関係がありますが、そうでない分野についても同様にくだらない議論で結論づけられるのかと思うと悲しい限りです。
Posted by みいゆみいゆ at 2009年11月18日 05:44
 
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